「IOHKブログ:d=0(ブロック生成における完全分散化)とその後」の記事の要約

要約
IOHK、EMURGO、Cardano財団が運営する7つのコアノードによる連合型ネットワークから、ステークプールオペレーター(SPO)のコミュニティがブロックを100%生成する、分散化した状態へと向かいます。

Cardanoは段階的に開発を進めていき、最終的に、SPO(ステークプールオペレーター)、開発者、ADA保有者からなるグローバルコミュニティを通じて操作、制御される、完全に民主的なプラットフォームの創造へと至ります。

分散化はCardanoのコアバリュー(中核(物事の中心)的価値観)であり、推進力です。

Cardanoやブロックチェーン推進派だけではなく、金融界の主流派もブロックチェーンとそれが可能にする分散型金融(DeFi)テクノロジーが、インターネットそのものと同じくらい革命的な新しい金融システムを生み出す可能性を秘めていることを認識しています。

しかし、これも分散化へ向かうトレンドの一部であり、誰もが使用できるデータストレージの賃借人とプロバイダー間のオープンプロトコルは、AmazonやMicrosoftなど、主要な集権的クラウドサーバープロバイダーを脅かす可能性を秘め、動画や通信ネットワーク、ゲームなどで同様のトレンドが見られています。

最初に人々をブロックチェーン界にもたらしたのは暗号通貨ですが、現在はNFT(代替不可能トークン)の話題が楽しみながらのブロックチェーンとのやり取りを促進しています。

こうしたトレンドがマスマーケット(大衆、大量消費市場)にブロックチェーンを導入しています。

中央集権化は、仮想情報の独占を生み出しながら、多くの人々を一部の巨大SNS企業へと誘導していきました。
その揺るぎない市場ポジションにより、中央的権威は消費者に対するデータ支配権を享受しています。

分散化はこの力の集中とそれがもたらすリスクに対する対抗手段です。

分散化は個人に選択と意思決定をする力を与え、個人情報の所有権をそれが帰属する場所に戻し、パワーを末端へと届け、ネットワークの参加者(またはADA保有者)すべてがステークを持つことを可能にします。

Cardanoの分散化には3本の柱があります。

「ブロック生成」
「ネットワーク」そして「ガバナンス」です。

これらは本質的に相互リンクしており、相乗的に機能して統一された結果を生み出します。

完全な分散化は、その合流点にあります。

1本目の柱:ブロック生成

すべてのブロックチェーンの成長と繁栄は、新ブロックの追加に依存します。

Byron期には、IOHK、Emurgo、Cardano財団が管理するコアノードはブロック生成およびネットワークの維持にすべての責任を負っていました。Shelley(分散化)の到来と2019年のインセンティブ付きテストネットは、分散型ブロック生成のテスト環境を提供しました。

この結果、こうしたイニシアチブ(主導権(分散型))の実行可能性が示されました。

インセンティブ付きテストネットやバランスを見ながら徐々に中央集権値(d値)を減少させる「恒常的減衰」アプローチによるブロック生成において、完全分散化を達成した今日では、およそ「2,300」のステークプールが、健全な割合でブロック生成し、委任者に報酬をもたらしています。

一部は取引所がコントロールしており、その他はコミュニティオペレーターによる単独プールです。

このすべてが、ネットワークに価値をもたらしています。

取引所は新たなADA保有者をもたらす能力を通じて、コミュニティオペレーターは、草の根的関わりを奨励することで、分散化に貢献し、IOHKは分散化の奨励に尽力し、

今年はコミュニティ委任戦略に沿ってk値(最適な分散化プール数)出資(ステークプールにおける宣誓ADA数が与える報酬への影響値)などのパラメーターを調整し、このアジェンダ(議題)を推進し続けます。

2本目の柱:ネットワーク

Cardano分散化の2本目の柱は、P2Pネットワークの実装です。これはすでにShelleyでテストしています。ここでの目的は、地理的に分散しているプールをリンクさせ、安全で堅牢なブロックチェーンプラットフォームを提供することです。

メインネットでは、この機能はミニプロトコルのセットを使い、ピアをコールド、ウォーム、ホットに分類して、

・コールドピア:存在は認識できるが、確立したネットワーク接続は存在しない

・ウォームピア:接続は存在するが、ネットワーク測定に使用されるのみであり、ノード2ノードのミニプロトコルには使用されていない

・ホットピア:接続があり、3つ全部のノード2ノードミニプロトコルに使用されている。

所与のノードが接続を選択する時にベストな選択ができるようにします。

ネットワークの観点から見ると、現在のネットワークの接続維持にSPOによる手動処理が必要とされるハイブリッド段階にあります。

d=0になると、すべてのコアノードは終了し、SPOがブロック生成を引き継ぎます。

IOHKはリレーの維持を続けますが、徐々にSPOネットワークがこの役割も担うようになります。

この詳細に関しては3月のCardabio360でCardanoチーフアーキテクトのダンカン・クーツがP2Pのロードマップを紹介した部分をチェックしてみてください。

3本目の柱:ガバナンス

Goguenのロールアウトにより、Cardanoにはすでにトランザクションメタデータとネイティブトークンが導入されています。

これは、Shelleyの開始以来Cardanoの成長や進歩を最も明確に示すものであることに間違いはないでしょう。

しかし、これと同時に、さらにパワフルなものが台頭してきています。

Project Catalystのビルダー(システムを構築するプログラマー)、クリエイター、企業家らによる熱心なコミュニティです。

本稿を執筆している時点で(2021年3月31日)、Catalystコミュニティは世界各地から17,000人のメンバーを擁してします。

この分散化されたプールオペレーターの中には、才能のある起業家、エキスパート、様々な分野の専門家を含み、最も優秀なアイデアがふさわしい資金調達を確実に受けられるように、広大な創造性の宝庫を提供します。

堅固なガバナンス層はCardanoが最終的に達成しようとしている目標のまさに中核をサポートします。それは、ステークホルダーのコミュニティがチェーンのプロトコルと進化について実践的な意思決定することです。

Catalystは、ガバナンス、そしてオンチェーンの意思決定あるいは投票という、分散化の第3段階にして最終段階を導入する開発テーマ、Voltaireの先駆けとなります。

Voltaireでは以下が導入されます。

・コミュニティが所有のADAステークを介してCardanoの将来の方向性に影響を及ぼす、ガバナンスフレームワーク内の分散型トレジャリー(ADAの現在価格でおよそ4億米ドル相当)を経由した資金へのアクセス

・強化、ネットワークの向上、パラメーターの更新に関する分散型意思決定

・完全に分散化されたソフトウェア更新:システムおよびプロトコルの発展に関する決定への公正な投票へ、分散型のオープンな参加を可能にするプロセス

結論:中央集権の落日

分散型ブロック生成–
完了。

P2Pネットワーク–
4月からロールアウト(リリース、開始)そしてガバナンスに関しては、Project Catalystが進行中で、今後、さらに多くの事が起こります。

中央集権的にブロックを生成する連合型チェーンから、コミュニティが完全にブロックを生成するチェーンへ。

私たちは確実に前進しています。

3本の柱をすべて構築し終えれば、真に無二のものが生まれます。

ネットワークは堅牢で復元力に富み、同時に柔軟で将来の成長に適応できます。

今日提供されるプラットフォームは、明日の新たなバリュー(価値)や機能を構築する力をユーザーに与えます。

すべて、コミュニティが決定権を握る民主的なものです。

真の分散化が、この3本の柱の頂点に立っているのです。

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記事作成者
内野 雄太(「FUN」「FUN1」ステークプール運営、Cardanoアンバサダー:Facebookカルダノ日本コミュニティ管理者)

運営ステーキングプール「FUN」「FUN1」について

Cardanofun『FUN』 (楽しいという意味のファン)プール名の由来ですが、FANは熱狂的な意味合いも含まれることから、 Cardanoの支持者 でありながら、 Cardanoを楽しく盛り上げたい! という意味合いも込めて『 FUN 』に致しました!

https://staking.cardanofun.com/2020/01/18/cardano『fun』staking-pool-の詳細と、ご挨拶/

今後も、cardanoの事業をより盛り上げていけるよう努めて参りますので、ステーキング(Cardanoブロックチェーンに貢献しながら、安全にADA資産を増やす)に、ご参加の際は、ぜひ上記2つのプールへのご委任もご検討を頂けましたら幸いです。

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『「FUN」,「FUN1」(ステーキングプールティッカー名)』の2つのステーキングプールを運営しており、応援下さってる方々のサポート窓口として作成させて頂きました:blush:ステーキング方法、ウォレットの使い方、ADA購入方法など、ホルダー様目線でのサポートでしたら、おおよそ対応可能です。:warning:パスワード、復元フレーズなどの個人情報の共有は厳禁。また操作に関して資産の喪失等の責任は負えません:warning:

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