清算イベントとは貸した額(担保に入れた額)が借りた額より相対的に価値がより下落した時に、担保を没収されるイベントです。
これは質屋さんで考えると難しい話ではありません。質屋さんで15万円相当の時計を担保に10万円を借りたとして、10万円を返さず利息が積み上がって借金が15万円になってしまったとき、15万円相当の時計が売却され借金返済に充当されてしまう、というようなものです。
Liqwidの場合のこれを、図にしてみました。登場人物は借主と貸主と清算人です。
ADAを担保にAGIを借りているときに、AGIの価格が上がり、担保の価値が相対的に下がってしまったケースを考えます。
結論から言うと、これが起きた時の結末は、赤マーカーです。
AGIを貸していた人:基本的にノーダメージ
AGIを借りていた人:8ドルの損失
AGI清算請負人:8ドルの利益
つまり、清算人が、このケースでは8ドルほどの手数料で、担保のADAを売却して貸主を守ってあげるという仕事をするのです。
もう少し詳しくみていきましょう。
STEP1:借主は100ドルのADAを担保にして、60ドルのAGIを借りました。
STEP2:AGIの価値が上がり、70ドルになりました。
STEP3:清算発動条件をこれにより満たした場合(実際はどれぐらいで満たすかはパラメータによります)、次のことが起こります。
①AGI借主:AGIの借入がなくなる代わりに担保のADAが10%割引で清算人に売却されてしまいます。この10%が清算人の手数料であり、このケースだと8ドルになります。つまり清算で最も損するのは借入人なので、それが起きないように、余裕を持って担保を入れることが重要です。
②AGI貸主:清算人に守られるので何も起きません!
③清算人:ADAを割安で買ってAGIを補填します。結果8ドル得します。