IOHK、Wolframとの提携でCardanoをパワーアップ
Cardanoは業界をリードするWolframのテクノロジー&ノレッジベース、Wolfram Alphaへの統合でビットコインとイーサリアムに参加。ただしこれは、エキサイティングな新提携の始まりに過ぎない。
2020年12月17日 Eric Czuleger 読了時間2分
IOHKは、Cardanoを業界随一のブロックチェーンプロジェクトにするために専心している。このため、テクノロジー、ビジネス、金融の世界的リーダーたちとの提携が進められてきた。ここで、Wolframとの新たな提携を発表できることは喜ばしいことだ。この提携の一環として、CardanoのデータはWolfram Alpha計算知能エンジンに統合される。これにより、Wolfram Alphaにブロックチェーンデータが含まれるという意味において、Cardanoはイーサリアムおよびビットコインと足並みをそろえることになる。
WolframとIOHKはこれまでも密なつながりを築いてきた。スティーブン・ウルフラムはIOHK Miami 2019サミットに続き、#Cardano2020でも講演を行っている。同社は一貫して、計算、数学を含むさまざまな分野にわたりオープンソースの知能を押し出すうえで指導的な役割を果たしてきた。そしてここには今ブロックチェーン技術も含まれることになった。CardanoのデータをWolfram Alphaに含むことはIOHKにとって画期的な瞬間となるが、これはその協力関係のほんの始まりに過ぎない。
現在IOHKは、Wolfram Alphaを活用してCardanoにOracleサービスを提供するための作業領域を見極めている。Oracleは、スマートコントラクトを動かすための重要なコンポーネントだ。これにより、さまざまなソースからデータをブロックチェーンに転送させることができる。この情報とは、選挙結果やスポーツ競技のスコアから為替レートや統計データまであらゆるものが含まれ得る。これは、詳細な外部情報をスマートコントラクトに統合する新たな方法を開発者たちに提供するCardanoの能力を大幅に拡大させることになる。
この継続的なロールアウトの一環として、IOHKはWolfram Blockchain Labsとも緊密に連携することになる。Wolfram Blockchain Labsは、ブロックチェーンエコシステムとともに、DLTベースの商業およびビジネスイノベーションを支えるために必要なツールを提供する。IOHKとWolframの教育チームは協力して、Cardano専門コースの教材を提供する。これは、プラットフォームの理解を促すことで、Cardanoエコシステムに開発者やユーザーを惹きつけるのに役立つ。
Wolfram Alphaとの統合は、業界一の自然言語処理機能も備えている。これにより、Cardanoの情報は、AlexaやSiriのような仮想アシスタントで利用可能となる。統合が行われた暁には、ユーザーは仮想アシスタントに尋ねるのと同じくらい簡単に、情報の検索や計算上の問題を解決するよう、システムに問い合わせることができるようになる。Wolframとの統合の初期段階は、来年第2、3四半期に実施される見込みだ。
IOHKとWolframは現在提携の枠組みを構築しており、今後数か月でより詳細なニュースを伝えることができるだろう。それまで、WolframとCardanoの提携に関する詳細は、12月のマンスリーCardano製品更新情報におけるWolfram Blockchain Labs(WBL)のJon Woodardのインタビューをチェックして欲しい。