[QADAO]CatalystのdRepの仕組みに関しての論考の概要3分まとめ🎉

文書: Catalyst dRep Review - Google Docs

ツイート: https://twitter.com/qa_dao/status/1577391326764666890?s=20&t=adRvOpRbXLp6qNsxJ-aVUQ

:white_check_mark: dRepが始まったが、流動性民主主義については賛否両論の文献があり現実世界では例は少ない。落とし穴がないか、2つの著名な論文を見てみる。

①“Liquid Democracy: An Algorithmic Perspective”の論文:仮定(投票は2つの選択肢のみ、良い選択肢と悪い選択肢のみがある。)の元では、委任型投票は、権力としては集中化されることにより、「良い結果」が起こる可能性を上げる場合も下げる場合も同時に存在し、絶対的に委任型ではないものよりも良くなる委任型投票システムは存在しない、とした。(直感的な理由:個々の人間の判断能力はブレがあるが、何度も100円玉のコインを投げたら回数が多いほど表が出る確率が50%になるように、多くの人が判断をすることによって良い結果が選ばれる可能性は高まっていくため)。これはまずCatalystでは必ずしも2つの選択肢ではないなどの部分もあるが、dRepに投票力上限があることや報酬が与えられることによる競争によって一定程度抑えられる。

②Banzhaf Power Index(公平な投票になっているかを測る指数。各有権者が投票結果を変えることができる能力を測定する指数。)をdRepの文脈で考える。ADAの偏在がそもそもあることも考慮する。

具体例(Catalystとは関係ない):

7つのGenesis Keyが現在もCIP変更とHard Fork Combinatorsに使用され5個以上の署名が必要(IOGに3個、CFに2個、Emurgoに2個)。このケースで、その組織なしには連合が署名に失敗する勝ち組連合になるための決定票となるケースが、IOGは5例中3例。CFとEmurgoは1例ずつしかない。したがって、Keyの数からするとIOGは43%の投票力のように見えるが、実態としては60%のインデックスパワーを持っている、と言える。

CatalystのBanzhaf Power Index計測(プライバシーの制約もあるが、FUND5の投票力データは利用可能。)。ウォレット保有者の上位10%が結託すれば、独裁政権を形成することができ、それ以外のコホートはダミー票となる。さらに詳細な分析は更なる情報やツールが必要だが、将来的にdRepにも同様の分析が必要だろう。

:white_check_mark:dRepやその先の運用には高度な文章化とそれにコミュニティメンバーが関われる仕組みが必要です。その仕組みも画一的ではなく、ビジョンのレベル、行動規範のレベル、技術的なレベルでは決め方も人物も異なるでしょう。

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