ロンドンでのテストラン成功を受けて、ネットワークされたテストネットがコミュニティで利用できるようになりました
2019年9月26日
先週、IOHKのチーム、Cardanoアンバサダー、Cardano財団の代表者がロンドンの共同作業スペースで会合を持ちました。簡単なプレゼンテーションの後、ラップトップの電源を入れ、数台のRock Piコンピューターを起動しました。1時間後、それらすべてがピアツーピアのネットワークのノードに接続されました。これは、新しくネットワークされたShelley テストネットの最初のインスタンスであり、今日からコミュニティでご利用いただけます。
Shelley テストネットについての最近の投稿では、テストネットのセルフノードフェーズから現在までの過程が説明されています。この新しいフェーズは、Ouroboros ジェネシス のコンセンサス アルゴリズムの最初の分散実装です。まだ初期段階ですが、これはCardanoのShelley時代にとって重要なマイルストーンです。
ネットワークされたテストネットフェーズによって、IOHKは (そしてより重要なことにはコミュニティは)、メインネットに変更を加える前にOuroborosベースの分散ネットワークの動きをテストできるようになります。現在のCardano メインネットは、フェデレーテッドモデルで動作しており、ネットワークのすべてのノードはCardano財団、IOHK、EMURGOのいずれかによって制御されています。プロジェクトとして、最終的な目標は、大半のノードはコミュニティによって実行された完全な分散化です。この目標は工学的な課題を提起するだけでなく、ネットワークが長期的に繁栄するためにはその変化が持続可能でなければならないため、変化は漸進的な方法で達成する必要があるということも示しています。
プロジェクトは、1年に満たない期間の開発、デバッグ、トラブルシューティングを終えて、完全なネットワーク分散化を実現しつつあります。しかしこれはいっぺんに実現することはできません。そのため、これが適切に行われるよう手順が設置されています。ロンドンで最初に設定した「プライベート」なネットワークにより、ネットワークされたテストネットがリアルタイムで動作し、その動作に関する重要な情報をライブコンテキストでキャプチャすることができるようになりました。
このネットワークは実世界向けに構築されていますが、実世界は予測不可能です。様々なシナリオでネットワークの機能をテストすることで、より広範な変数のセットを学習し、それらを説明することが可能になります。実世界のシナリオから理解を引き出すには、より広範なコミュニティの参加が必要です。
そこで皆さんの出番となるわけです。ネットワークされたテストネットのリリースを受けて、私たちはコミュニティに対し、皆さんがそれぞれ独自のノードを実行してネットワークに参加して、Cardanoが次のレベルに物事を進められるようお手伝いしていただけるようお願いしています。私たちは皆さん全員が参加し、お手伝いしていただけるようお奨めしています。皆さんがご利用できるドキュメントと手順も作成しました。
私たちは、テストネットのセルフノードフェーズでコミュニティから素晴らしい反応が得られたことを既に確認しています。今日から、テストネットノードの最新バージョンをダウンロードしてインストールし、ネットワークされたテストネットに接続することに関心をお持ちの皆さんをご招待しています。
私たちは、あらゆる状況、多角的なユースケースにおけるパフォーマンスデータを収集したいと思っています。ですので、皆さんの地元のコーヒーショップからノードを実行してみて、それらのプロキシで動作するかを確認してください。無料のホテルのWi-Fiからも試してください。ファイアウォールとの反応も確認してください。この「実世界」のデータはすべて有用であり、コミュニティからのコミュニケーションが多ければ多いほど良いです。私たちはこの時点では完全な安定性は期待していません。ネットワークのペースを調整することで、より速く到達できます。
Cardanoエコシステムは、コミュニティ中心の分散型ネットワークとなるよう構築されています。Shelleyが近づくにつれて、アンバサダーとサポーターは、IOHKチームからの技術サポートと共に、今後の課題に取り組むにあたって不可欠な存在となっています。テストネットではいずれの場合でも不安定となることが予想されます。最初はネットワークに停止と遅延が発生しますが、これはすべての新しいプラットフォームにはつきものの現象です。各反復において、私たちは未来のためにより強力な基盤を築きます。
Jörmungandr GitHubリポジトリでは引き続き定期的なアップデートが行われます。尚このリポジトリでは、テストネットコードの最新リリースをダウンロードできます。このコードベースは、バグレポートとユーザーフィードバックについて時間ベースで反復され、また改善され、今年後半のロールアウトのフェーズ3(インセンティブ化されたテストネット)に進む前に、ネットワークを可能な限り堅牢にすることを目標としています。
私たちはネットワークが今後数日間にわたってどのように動作するかを注意深く監視します。今のところ、焦点は安定化にあるため、いくつかの浮き沈みが見られる可能性があります。問題は専用GitHubリポジトリにログし続けてください。私たちはそれらの問題に対応します。このフェーズの進行に伴い、私たちはさらに高度な機能を紹介するドキュメントとコンテンツの皆さんとの共有を開始し、皆さんが実験できるタスクを設定します。
最初のプライベート分散型テストネットの起動は、山を転がる小さな雪の玉のようなものでした。つまり、ここから大きくなるだけだということです。Cardanoは成長しており、またその成長は速度を速め、そしてIOHKの分散型された未来というビジョンに近づいています。私たちは皆さんにその成長の一部になっていただきたいと考えています。こちらをクリックしてご自身のノードを立ち上げて参加してください。