IOHKブログ:Cardanoバーチャルサミット2020:Shelleyエディション

グローバルコミュニティが仮想空間に集合

2020年7月3日 Tim Harrison 読了時間5分

Cardanoバーチャルサミット2020:Shelleyエディション第1日目は華々しく幕を開けました。IOHKのチャールズ・ホスキンソンCEOが壇上に上がり、世界各地からデジタル会議場に登録した1万人近くの参加者を歓迎。参加者たちはそれぞれエキシビションエリアや多数設けられた仮想休憩所、そして最も重要なことに、ガバナンスからコミュニティ、科学からエンタープライズまでをカバーした、5つのデジタルステージで開催されるセッションプログラムで顔を合わせました。楽しいコンテンツが満載で、ここにとてもまとめきれませんのでぜひ実際に確かめてみてください。今すぐ登録すると、今日のセッションをライブで、または本日のサミット終了後に即利用可能となるオンデマンドで楽しめます。

ここでは素早く流れに乗れるように、木曜日の主な内容を紹介しましょう。

Shelleyの到来

サミットはShelleyロールアウトの重要なマイルストン直後に開催。この数か月にわたり、配信ペースは格段に上がり、6月30日に初のShelley完全ノードのデプロイが果たされました。今後ロールアウトは継続しますが、十分予定通りの展開となる見込みで、8月にはメインネットで委任とステーキングが始まります。しかし、Shelleyが無事デプロイできたことは、サミットで明かされる多くの案内の始まりに過ぎません。

GoguenとVoltaireもやってくる

120日以内に、Cardanoのネイティブ資産標準をロールアウト。150日以内に、Cardanoスマートコントラクトの入り口としてPlutus Foundationsをロールアウト。分散化プロジェクトを維持するということは、単にユーザーにプロトコルの実行と、プラットフォームの構築を許可することにとどまりません。ユーザーが、プラットフォームが何をし、どこへ向かうのか決定できることも重要です。プロジェクトCaralyst(カタリスト)とVoltaire(ボルテール)は分散型民主主義を通じてこの力をコミュニティに付与しようするものです。資金のプールと投票プロトコルにより、Cardanoコミュニティはブロックチェーンの向上案に対し自らの声を反映させることが可能に。ADA保有者もまた、エコシステムの方向性を形作る助けとなる改良案を提出することができるようになります。改良案には、ソフトウェアの更新や技術的開発オプション、資金提供の判断、エコシステムの長期計画に対する選択などが含まれるでしょう。配信されれば、Cardanoネットワークはユーザーが運営する自己統治型のプラットフォームとなります。

Atala PRISM

1日目に続いて紹介されたのは、自分で個人情報を管理し、さまざまな組織とシームレス、プライベート、かつ安全にやり取りできる分散型アイデンティティソリューションPRISM(プリズム)。これは、ユーザーに「自己主権型」デジタルアイデンティティを提供することにより、ビッグテックによる個人データへのアクセス、保管、共有に関する介入をなくし、消費者データのプライバシーとセキュリティの実践向上を奨励するものです。

PRISMはまた、金融サービスへのアクセスを持たない何百万ものユーザーに、金融および社会的サービスのブロックチェーン市場へのアクセスを保証。低所得者層は、資格証明書や土地の権利書、診療記録といった個人情報を保管、共有することができるほか、PRISMを通じて、ローンや保険などの金融商品にもアクセスが可能になります。

Atala(アタラ) PRISMは、世界中からアクセスできるようにするために、他のブロックチェーンやレガシーシステムにも対応。現在ジョージアでは、雇用者が卒業資格を瞬時に検証する試験運用を行っています。しかしPRISMは、ブロックチェーンに進歩した、極めてフレキシブルな機能性をもたらすよう設計されたエンタープライズグレードの「レイヤー2」ソフトウェアソリューションのほんの一部分に過ぎません。進化し続けるAtala製品スイートには、サプライチェーンの追跡可能性や商品の世界的な移動のモニタリング機能などが含まれます。

印象的な実演デモでは、スマートシティを歩き回りながらプラットフォームとモバイルアプリを紹介しました。アプリはAndroidとiOS対応。プラットフォームはペーパーウォレットとスマートカードをサポートしています。

cFund

最後に忘れてならないことは、Wave Financial Groupとの提携発表です。Cardanoエコシステムの開発に出資された1000万ドルはIOHKをサポートする最初のベンチャーキャピタル。2社は共同で、ブロックチェーン上に構築を希望するスタートアップを援助するために振興基金2000万ドルを用意します。これにより、種をまき、初期段階における機会を与えるための数年間の財政的ランウェイが提供されます。Wave FinancialはCardano上に設立されるブローバル企業に最大50万ドルの資金提供の形で投資。この動きは、Wabeが業界一のデジタル資産管理グループとなる一方でIOHKがこの領域の最新鋭技術プロバイダーとなるという両者の利益に合致するものです。

このストーリーの詳細は、今後機会を改め、プランやその意味するところまで深く掘り下げてお届けします。このように、将来の拡大や成長の機会に湧いた第1日目はまた、これまでを振り返る機会でもありました。

私たちがここまでこれたのは、Cardanoコミュニティの素晴らしいサポートの賜物です。コミュニティのおかげで私たちはこの場に集まり、世界各地からShelleyを祝う人々を迎えることができました。企業間、プラットフォーム、そして人々の間につながりが築かれました。1日目は大きな発表が目白押し。そして世界レベルの科学者や技術者、思想家たちが将来のビジョンを共有する素晴らしいセッションが行われました。また楽観やアイデア、コミュニティの貢献による賑々しさそしてチャンスに満ち溢れていました。今日を特別な日にしてくれてありがとう。また後で、サミットでお会いしましょう。

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