Cardano財団と独Konfidioベンチャーズが戦略的提携 ― ブロックチェーンの事業モデルプラットフォームの拡大を狙う

Cardano財団とKonfidio(独ベルリンのブロックチェーンベンチャー)は、企業や政府機関向けにブロックチェーンモデルの導入を加速させるべく戦略的パートナーシップを締結しました。

世界有数のブロックチェーン非営利団体(本部はツーク(スイス))であるCardano財団にとっては、これが、Cardanoのブロックチェーン導入を促進して価値を創出・開放するミッションに沿ったものであり、初めての提携となります。

提携は、Cardanoのブロックチェーンを実際でのビジネスに応用することを標榜するものであり、まずは、銀行、物流、医薬品の各業界での利用や貿易金融での導入を狙い、その後は政府機関や公共サービスでの採用を視野に入れます。

Cardano財団の会長であるネイサン・カイザー(Nathan Kaiser)は次のように述べています。

「Konfidioとの戦略的パートナーシップはCardanoの知名度を高めるものであり、そしてさらに重要なことは、実世界で利用されるケースを増やすための具体的なステップでもあるということです。Konfidioがあるベルリンは、世界でも重要なブロックチェーンの中心地のひとつに挙げられ、そのグローバルでのアクセスの良さにより、ほかにはない当社独自のプラットフォームが注目されるきっかけになると期待します。今回の提携により、Cardano 財団のドイツと欧州での認知度も上がるでしょう。」

戦略的パートナーシップにおけるモデルは、スタートアップ、ドイツ中小企業(ドイツ国内雇用の60%以上を供給)、そしてグローバルな事業展開を戦略の核とする多国籍大企業を対象に試験されます。

Konfidioの創業者兼CEOであるマービン・メイストリー(Mervyn G. Maistry)博士は次のように述べています。

「Konfidioの戦略は、グローバル経済全体で価値を開放するグローバルな分散型プラットフォームに基づいています。あらゆるチューリング完全なブロックチェーンを調査しましたが、それにより、実際のビジネス用途モデルの安定性と事業継続性を担保する上でCardanoの第三世代ブロックチェーンが最適な選択肢になり得ると確信しました。現在は国際企業とドイツ国内の中小企業の双方と協力し、複雑なチューリング完全なトランザクションプラットフォームの開発にCardanoの革新的なデュアルレイヤーアーキテクチャを使用するよう取り組んでいます。 この戦略的パートナーシップは、Cardanoベースの実務向けアプリケーションの開発を後押しします。また、若い起業家に対し、彼らの将来のスタートアップの選択肢としてビジネスモデルのノウハウと最先端の第三世代ブロックチェーンを提供できるようにもなります。我々は、企業環境とスタートアップ環境の両方でのプロトコルの理解を高め、Cardano、ブロックチェーンコミュニティそして当社のクライアントの付加価値を共に高めることを目指しています。

Konfidioについて:ベルリン(ドイツ)の企業ビルダー兼ベンチャーアクセラレータ。ブロックチェーン技術による、単一企業ベースでの許可型・非許可型の分散システムに応用する非中央集権型アプリケーションと事業モデルを開発。2016年にドイツの首都ベルリンに設立。創業者はマービン・メイストリー(Mervyn G. Maistry)博士とガレン・エバンス(Galen B. Evans)氏。現在、世界20カ国に35人以上のコンフィディアンがいます。詳細情報:https://konfidio.com

Cardano財団は、ブロックチェーン関連の研究支援に注力しています

Cardano財団とそのエコシステムパートナーは、世界中の数多くの教育イニシアチブへの支援にも力を入れており、スイスベースの財団とインプットアウトプットHK(IOHK)そしてEMURGOがブロックチェーンテクノロジーを研究するアフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパの学術研究を支援しています。

Cardano財団は、世界有数のブロックチェーン非営利団体に挙げられ、デジタル通貨とブロックチェーン技術の開発を推進する各種イニシアチブを支援しています。

具体的には、財団の支援により、ブロックチェーン業界のセキュリティと脆弱性に関する研究が進んでいます。

Cardano財団が支援している取り組みには、IOHKやEMURGOが実施しているプロジェクトが含まれるほか、マサチューセッツ工科大学のMITデジタル通貨イニシアチブという、ブロックチェーン技術の研究も支援しています。

Cardanoは、画期的なブロックチェーンネットワークであり、世界トップクラスの学術者による基礎研究を利用したスマートコントラクト向けに開発されたプルーフ・オブ・ステークのプラットフォームです。この基盤となった研究の中身のほとんどは最高峰の国際会議で論文として発表され、ピアレビューの対象となっています。IOHKリサーチはこれまでに30本の学術論文を発表しました。

業界の専門化がますます進み、伝統的な事業セクターの関与が増えてくるにつれ、ブロックチェーンに関する学術研究の需要も大幅に増えると予想されます。学術的な厳密さが追求され、そういった研究が増えるにつれ、ブロックチェーン業界でも学術研究を大量に取り入れられ、教育機関がブロックチェーン関連の学術的規律を設計する追い風となるでしょう。

こういったことから、EMURGOアカデミーは開発者の研修を実施し、インドでブロックチェーンのエキスパートを育成し、ブロックチェーン開発者に対する需要の高まりに応え、経済的なエンパワーメントを提供しようとしています。インドの都市、バンガロールにある同アカデミーは、今後チェンナイ、デリー、ハイデラバード、ムンバイ、プネに支部を拡大し、学生とキャリア専門家を養成し、地元の大学や企業にブロックチェーン関連のカリキュラムを提供することを目指しています。

IOHKは、世界中で定期的にハスケル(Haskell)のトレーニングとワークショップを開催しており、直近ではバルバドス、エチオピア、ギリシャ等でトレーニングコースを実施しました。7月には、スマートコントラクト言語であるプル―タス(Plutus)に関する電子ブックを出版したほか、今後も啓蒙のための出版も計画されています。

MITデジタル通貨イニシアチブは、デジタル通貨とブロックチェーン技術の開発を促そうと、MITメディアラボが行っている学際的なイニシアチブです。