IOHKブログ: ブロックチェーンがついに成熟、世界最大のブロックチェーンを展開

500万人のエチオピアの学生とその教員へのテクノロジーの展開が、教育実績と将来を向上させる新たな独自のソリューションをもたらします

2021年4月27日 John O’Connor 読了時間3分

Blockchain finally comes of age with the world’s biggest blockchain deployment

本日、私たちは、エチオピア政府との新しいエキサイティングなパートナーシップを発表しました。これは、ブロックチェーンベースの全国的な学生および教員のID、ならびに成績をデジタルで確認できる学歴記録システムを実装して、学校の成績をリモートで監視し、全国の教育と雇用を促進するものです。

これは、Cardanoに新たに構築されたIDソリューション、Atala PRISM(アタラプリズム)を使用して提供されます。これにより、当局は、全国3500の学校、500万人の学生および75万人の教員の教育実績に関する改ざん防止付き記録を作成し、教育が未発達な場所と原因を特定し、教育リソースを効果的に割り当てることが可能となります。

これは、すべての学生にブロックチェーンで検証されたデジタル資格を提供して、大学や求職への不正応募を減らし、雇用者が第三者機関なしですべての応募者の成績を確認できるようにすることで、社会的流動性を高めます。

改ざん防止データ管理

ブロックチェーンベースの国民IDシステムは、同国のデジタルトランスフォーメーション戦略であるDigital Ethiopia(デジタルエチオピア) 2025の核となります。政府は最近、国民ID基準を発行しました。Atala PRISMブロックチェーンIDは、この基準に基づいてIDを発行する最初のシステムになります。この戦略は、農業、製造業、観光業といったセクターのデジタル化を通じて、同国の変革を促すことを目指しています。この一環として、エチオピアは、ブロックチェーンをベースとした小規模農産物サプライチェーンの「トラックアンドトレース(追跡)」から交通やヘルスケアのデジタルIDまですべてを対象とした、Atala製品(PRISMプラットフォームを含む)の幅広い利用も検討しています。すでに、数百万のユーザーを対象とした2つのブロックチェーンベースのデジタルIDに関しても話し合いが進んでいます。

教育的試み

Cardanoを使用することにより、幼稚園から初等、中等教育にいたるまで、個人の成績、素行、出席状態、学歴を正確に追跡することが可能になります。教員もシステムを使用して、スケジュールや移動の管理、素行や退学者の報告を行います。プロジェクトは最終的に大学にまで拡張され、学位がCardanoブロックチェーン上でデジタル認証されるようになります。雇用者は応募者の学歴情報の信ぴょう性を簡単に確認することができます。

政府はまた、すべての教師と生徒にタブレットと専用のインターネットネットワークを支給し、すべての生徒が学業成績に即座にアクセスできるようにしています。これにより、エチオピア人口の80%に上る地方在住者に、高等教育や雇用の機会が開かれます。学生IDは、学習管理システムのデータと組み合わされ、機械学習アルゴリズムによって、個人に合わせた授業の推進、動的なカリキュラム、およびデータ駆動型のポリシーと資金調達を推進するために利用されます。

私たちは長い間、ブロックチェーンは大がかりなインフラストラクチャーに比べて安価であるため、開発途上国は、従来のデジタルシステムの普及が欠如しているが故のユニークな恩恵をブロックチェーン技術から得られることを認識していました。したがって、すでにブロックチェーンを使用した公共サービスのデジタル化で他の政府とも協力しています。たとえば、ジョージアの教育省がAtala製品を先駆的に活用した、ブロックチェーンベースの学位認証システムプロジェクトが挙げられます。また2019年には、ブロックチェーンソリューションに焦点を当てた、先駆的な女性向けソフトウェア開発トレーニングプログラムを実施しました。

エチオピア政府とのパートナーシップの発表は、アフリカの分散型デジタルトランスフォーメーションの推進を支援するという私たちの使命における画期的な第一歩です。4月29日の#CardanoAfricaショーに参加して、新たなパートナーの発表を含むアフリカ大陸における幅広い活動の詳細情報をチェックしてください。

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