Cardanoには決済レイヤーとサービスレイヤーがあります。
決済レイヤー：
ADA、ネイティブアセット、EUTXO、Plutus、Aken、オンチェーンガバナンス、流動ステーキング、あらゆるイノベーションが詰まっています。アップグレード可能な資産発行の場所です。カルダノは信頼性が高く、流動性があり、200以上の取引所に上場しており、強力なDeFiエコシステムを持っているため、金融取引においてカルダノネイティブアセットの使用が提案されています。
サービスレイヤー：
独自のブロックチェーンを持ち、独自のトークノミクスを持ち、独自のトランザクション・ロジックを持ち、独自のネットワーク・ロジックを持つことになります。
・中央集権的なオフチェーンのオラクル、KYC/AMLサービスを統合しやすいものとなります。
・サービスレイヤーに展開されるチェーンをパートナーチェーンと呼びます。
・ レイヤー２なのかサイドチェーンなのか、その両方であるのかのパターンがある。SPOのクォーラムサンプリングよりCardanoチェーンからセキュリティを借りることも可能です。スーパーノードを走らせることも可能です。
・チェーンリンクやグラフなどのサービスがカルダノに移動する可能性がある。カルダノの島に空港を開くことで、観光客（イーサリアムや他のチェーンのユーザー）が訪れることで、カルダノのアプリケーションスペースに価値をもたらす可能性がある。
・公衆衛生、請求処理、医学研究、疫学など、DAppには多様な用途があり、これらは実際には非常に複雑であり、分散型インフラの導入によりこれらの問題に対処することができます。
・トークノミクスと互換性インフラストラクチャ: サービス層のトークノミクスには多くの考慮が必要で、DAppが複数のサービス間でステートを移動できるようにするための互換性インフラストラクチャが構築されます
・世界がマルチチェーンであることを受け入れ、プライバシー、データ保護、AIコンポーネントなどの異なるニーズに対応するためにサービス層が必要であることを強調しています。これにより、カルダノチェーンを機能過剰にすることなく、異なるデザイン哲学を持つサービスを提供できます。
・バベル手数料の導入: バベル手数料の概念により、ユーザーは自分が持つ通貨（エイダやダストなど）で支払うことができます。これにより、カルダノ上のネイティブアセットの需要が高まります。
・競争力の確保: サービス層はAmazon、OpenAI、T-Mobile、Verasignなどと競合する必要があり、価格は予測可能で安定している必要があります。
・マルチチェーン世界と相互運用性: エコシステムはイーサリアムやビットコインのような他のチェーンとの相互運用性を必要とします。サービス層モデルは、異なるチェーン間のブリッジとして機能します。
・レガシーフレンドリーな設計: システムはMicrosoftやFacebookのような巨大なユーザーベースを持つ企業に対応するため、レガシーフレンドリーな設計が必要です。
・ハイブリッドシステムとしてサービス層は完全に分散化する必要はなく、政府機関などが一部の制御を持つことができます。
決済レイヤーとサービスレイヤーの関係性総論
・一般に異なるチェーンを繋ぐにはブリッジ技術があるが、問題はそれが事実上非常に管理が困難であることです。決済レイヤーはサービスレイヤーへの共通の祖先となり、共通ルールとなるものです。
・DApp開発者は様々な課題に直面する可能性があり、オフチェーンとオンチェーンの要素（例：オラクル、KYC/AMLサービス）を組み合わせる必要があります。オフチェーン側の統合にサービスレイヤーが活用されます。
・カルダノはパートナーチェーンの概念を通じて、異なるサービス層を統合し、アップグレードや拡張を可能にします。パートナーチェーンのフレームワークにより、カルダノのエコシステムに新しい開発者やユーザーが参加する可能性があり、これによりカルダノの影響力が拡大する。
・サービス層の立ち上げは民主的なプロセスを経て行われ、ステークプールオペレーターが支持するかどうかに基づいて決定されます。
・後述するデュアルトークンモデル・スーパーノードやログスペースマイニングで統合される。
決済レイヤーとサービスレイヤーの関係性：デュアルトークンモデル
デュアルトークンモデルは、システムの所有権、ガバナンス、制御を基盤となる燃料から分離します。
・Cardano側：カルダノネイティブ資産としてデフレーショナリーアセットを発行します。このアセットは、システムのコントロール、ガバナンス、所有権を表します。カルダノのセキュリティとインフラストラクチャの利点を活用しつつ、特定のアプリケーションやサービスに特化した資産を提供できます。発行されるトークンは、その特定のサービスやアプリケーションにおける意思決定プロセスやガバナンス構造に重要な役割を果たします。これにより、分散型の意思決定とコミュニティ主導のガバナンスが可能になります。
・パートナーチェーン（サービス層）側：で使用される別のトークン（燃料トークン）も存在します。この燃料トークンは、システムの運用に必要な燃料として機能し、予測可能な価格設定を可能にします。
・ トークン間の関係: カルダノ上のトークンは、一定の規則性を持ってサービス層の燃料トークンを生成するメカニズムを持ちます。これにより、両トークン間の接続が実現されます。
決済レイヤーとサービスレイヤーの関係性：スーパーノードとパートナーチェーン
ステークプールオペレーター（SPO）は、スーパーノードを運用することができ、これにより、複数のチェーン構造を容易に管理できます。これには、カルダノのコンテナや複数のサービス層が含まれます。ログスペースマイニングは、このプロセスの一部として機能しますが、ログスペースマイニングとは、フルノードよりも軽量なノードを使用して、パートナーチェーンの状態を維持するものです。
サービス層(パートナーチェーン)の具体例：
Midnightは、カルダノサービス層の具体例です。Midnightは、共通のルールと祖先を持ち、カルダノとのパートナーシップを持つサービス層です。このサービス層は、レイヤー2とサイドチェーンの両方の特徴を持ち、カルダノチェーンからセキュリティを借りることができます。ミッドナイトは、自身のセキュリティメカニズムを持ちながら、カルダノのステークプールオペレーター（SPO）を通じてカルダノチェーンのセキュリティを借用することが可能です。ミッドナイトを通じて、カルダノエコシステムに新しいユーザーや開発者を誘致し、カルダノに新たな機会を提供することになります。
・ミッドナイトは、データの機密性を提供し、カルダノのエコシステムに新しい機能をもたらすことができる。DApp開発者は、カルダノとミッドナイトの両方の機能を利用できます。
・イーサリアムアプリがミッドナイトを介してカルダノを呼び出すことで、間接的にイーサリアムがカルダノの需要を生み出す可能性があります。これにより、イーサリアムのユーザーがカルダノのエコシステムに参加する可能性が高まります。カルダノの開発は加速しており、ミッドナイトの開発チームはカルダノから独立している。
・具体例として、電子健康記録システム: 医療情報を扱う際に、自身でホスティングする代わりにクラウドプロバイダーを使用し、Amazonのような中央集権型データベースではなく分散型インフラを用いる方法が提案されています。電子健康記録システムは、個々のクリニック間で患者データを共有しつつ、個人情報を保護するためにミッドナイトアプリケーションを利用することができます。